NISA、令和8年度税制改正でさらなる拡充へ — つみたて投資枠の対象商品拡大

金融・経済

【JGQ編集部より】
本記事は、金融庁の公式資料(令和8年度税制改正要望・大綱)をもとに、AIが情報を整理・要約したものです。個別の投資判断については、必ずご自身でよくご検討ください。

■結論
NISAが令和8年度税制改正でさらに拡充。つみたて投資枠の対象商品が広がり、定期売却の使い勝手も向上。

■今日の話題

【1】つみたて投資枠対象投資信託の要件を緩和
金融庁は令和8(2026)年度税制改正において、つみたて投資枠対象の公募株式投資信託について、指定指数に連動しない商品の要件を「主に株式に投資するもの」から「主に株式又は公社債に投資するもの」に見直す改正を盛り込んだ。リスク許容度が高くない若年層や高齢層などが投資の第一歩を踏み出せるよう、債券中心あるいはバランス型の投資信託の選択肢を充実させる狙いがある。
(出典:金融庁「2025年12月 令和8(2026)年度税制改正について-税制改正大綱における金融庁関係の主要項目-」)

【2】定期売却サービスへの手数料徴収を可能に
現状、つみたて投資枠における売買手数料はゼロとされているが、今回の改正では、資産を計画的に取り崩す「定期売却サービス」に限り、サービスに通常必要と認められる手数料の徴収を可能とする見直しが行われる。資産を運用しながらその成果を活用したいというニーズに応える狙いがあるとされる。
(出典:金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」)

【3】背景にある「あらゆる世代」への普及拡大という目標
金融庁は、NISAの普及をさらに進め、これから資産形成を始めようとする若年層や高齢層などを含め、あらゆる世代の長期・安定的な資産形成を支援するためには、対象商品の拡充を含めたNISAの一層の充実が必要という考え方を示している。特定の世代・投資スタイルに偏らない、幅広い層への訴求を意識した制度設計の見直しといえる。
(出典:きんざいOnline「NISAの対象商品拡充やスイッチング緩和を狙う金融庁の真意」)

【4】NISA口座の所在地確認手続きも簡素化を要望
金融庁は令和8年度税制改正要望において、NISA口座開設から10年経過時等に金融機関が行う顧客の所在地確認手続きの簡素化も求めていた。現行制度では、この確認ができない場合、新規買付が停止となり顧客の資産形成プランに影響を及ぼすおそれがあることが課題として指摘されている。
(出典:金融庁「令和8(2026)年度税制改正要望について」2025年8月)

【5】子ども向けNISA(こどもNISA)関連の見直しも並行
本サイトで以前紹介した高校生の扶養控除縮小(記事117)とも関連する形で、つみたて投資枠の年齢要件撤廃(0〜17歳の間の年間投資枠及び非課税保有限度額設定、12歳以降は子の同意を得た場合のみ親権者等による払出しを可能とする)についても、令和8年度税制改正の中で検討が進められている。
(出典:金融庁「令和8(2026)年度税制改正について」)

■AIがよく間違える誤情報3選

①「今回の改正で、つみたて投資枠に毎月分配型投資信託が組み入れられる」という誤解
→ 誤り。業界の一部から毎月分配型投資信託の組み入れ解禁を求める声があったことは事実だが、金融庁が実際に要望・大綱に盛り込んだのは「主に株式又は公社債に投資するもの」への要件緩和であり、毎月分配型の解禁が確定したわけではない。改正議論は一筋縄ではいかない状況とされている。

②「定期売却サービスの手数料は、つみたて投資枠の全ての取引で発生するようになる」という誤解
→ 誤り。手数料徴収が可能になるのは「定期売却サービス」に限られており、通常の買付時の売買手数料がゼロという原則自体は維持される。資産を計画的に取り崩すサービスを利用する場合にのみ、手数料が発生しうる。

③「NISA口座の所在地確認手続きの簡素化は既に実現している」という誤解
→ 誤り。2026年9月時点では、これは金融庁による税制改正「要望」の段階であり、実際の制度化には法令・省令等の整備が必要である。要望が全てそのまま実現するとは限らない点に注意が必要である。

■本文

▼「資産形成の入口を広げる」という一貫した政策の方向性
つみたて投資枠の対象商品要件緩和は、株式中心の商品しか選べなかった従来の枠組みから、債券中心・バランス型の商品も選択肢に加えることで、リスク許容度が低い人でも投資を始めやすくすることを目指すものである。本サイトで紹介してきた一連のNISA関連の動き(記事102など)と同様、「より多くの人がリスクに応じて資産形成を始められる環境整備」という一貫した政策の方向性が、今回の改正にも表れている。

▼「積立」から「取り崩し」への視点の広がり
定期売却サービスへの手数料徴収を可能にする改正は、これまでのNISA制度が主に「資産を積み立てる」段階に焦点を当ててきたのに対し、積み立てた資産を計画的に「取り崩して活用する」段階にも目を向けた見直しといえる。高齢化が進む中、資産形成の「出口戦略」を支援するサービスの充実は、より実践的なニーズに応える制度改善と考えられる。

▼手続きの簡素化がもたらす実務的なメリット
NISA口座の所在地確認手続きの簡素化要望は、地味ながら実務上重要な論点である。この確認ができないことで新規買付が停止されるという現行制度の課題は、特に長期間NISAを利用し続ける投資家にとって、意図しない資産形成の中断リスクとなっていた。手続きの簡素化が実現すれば、こうしたリスクの軽減につながる。

▼「こどもNISA」との関連性
つみたて投資枠の年齢要件撤廃という検討事項は、本サイトで紹介した高校生の扶養控除縮小・児童手当拡充(記事117)とあわせて、子育て世帯全体の資産形成・教育資金準備を後押しする政策パッケージの一部として理解することができる。制度が実現すれば、大学進学等のライフイベントに向けた資金準備の選択肢が広がることになる。

▼今後の制度化への注目
税制改正要望や大綱に盛り込まれた内容は、その後の国会審議や政省令の整備を経て、実際の制度として確定していく。NISAを利用している、あるいは利用を検討している人は、金融庁や利用中の金融機関からの最新情報を確認しながら、制度変更の動向を継続的にフォローすることが推奨される。

■エビデンス評価
レベルA(金融庁の公式資料に基づく一次情報)
※本記事の内容は税制改正要望・大綱の段階の情報を含み、実際の制度化の詳細は今後の法令整備等により確定する見込みである。

【カテゴリー】
金融・経済

【タグ】
NISA,金融庁,つみたて投資枠,税制改正,資産形成

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