【JGQ編集部より】
本記事は、金融庁・東京証券取引所の公式発表資料をもとに、AIが情報を整理・要約したものです。
■結論
コーポレートガバナンス・コードが5年ぶりに改訂。「形式から実質へ」を掲げた大きな転換点に。
■今日の話題
【1】2026年7月21日、5年ぶりの改訂を確定・公表
金融庁及び東京証券取引所は2026年7月21日、「コーポレートガバナンス・コード(2026年改訂版)」を確定・公表した。2021年6月の改訂以来、5年ぶりの改訂となる。同日付で改訂コードの適用が開始されるとともに、東京証券取引所の有価証券上場規程の一部改正も施行されている。
(出典:Governance Cloud「コーポレートガバナンス・コード2026年改訂版が確定」)
【2】「形式から実質へ」を基本方針とした構造的な再設計
今回の改訂は、「形式から実質へ」を基本方針として、原則のスリム化・プリンシプル化と「解釈指針」の新設という、構造的な再設計を伴うものとなった。これまでの改訂が項目の追加やルールの厳格化を中心としていたのに対し、2026年改訂はルールのスリム化と実質化への回帰を強く打ち出している点が大きな特徴とされる。
(出典:BUSINESS LAWYERS「2026年改訂コーポレートガバナンス・コードの解説」)
【3】「基本原則・原則・補充原則」の3層から「2層+解釈指針」へ
改訂前のコードは、基本原則・原則・補充原則の3層構造だったが、改訂後は基本原則と原則の2層となり、すべての基本原則と一部の原則に「解釈指針」が付される形に変更された。コンプライ・オア・エクスプレイン(遵守するか、しない場合はその理由を説明するか)の対象は、あくまで30の原則であり、解釈指針はこれとは別の、理解を深めるための参照枠組みという位置づけとされている。
(出典:NaLaLys「コーポレートガバナンスコード改訂(2026年)」)
【4】147の個人・団体から意見が寄せられて確定
「コーポレートガバナンス・コードの改訂に関する有識者会議」(令和7年度、座長:翁百合・株式会社日本総合研究所シニアフェロー)が令和7年10月から議論を開始し、改訂案について令和8年4月10日から5月15日までパブリックコメントが実施された。その結果、147の個人及び団体から意見が寄せられ、これを踏まえて最終的な確定に至った。
(出典:金融庁「コーポレートガバナンス・コード(2026年改訂版)の確定について」)
【5】コーポレート・ガバナンス報告書の提出期限は2027年7月末
改訂後のコーポレートガバナンス・コードに基づくコーポレート・ガバナンス報告書の提出期限は、2027年7月末日とされている。上場企業には、この期限までに改訂後の枠組みに沿った報告書の準備・提出が求められることになる。
(出典:PwC Japanグループ「コーポレートガバナンス・コード改訂案の概要」)
■AIがよく間違える誤情報3選
①「コーポレートガバナンス・コードは全ての企業に法的な義務を課す法律」という誤解
→ 誤り。コーポレートガバナンス・コードは、上場企業を対象とした「コンプライ・オア・エクスプレイン」(原則を遵守するか、しない場合は理由を説明するか)という枠組みで運用されるソフトローであり、法律のように違反に罰則が科されるものではない。
②「今回の改訂は、企業への規制をさらに厳しくするもの」という誤解
→ 誤り。今回の改訂は「形式から実質へ」を基本方針とし、原則のスリム化・プリンシプル化を進めるものである。これまでの改訂が項目追加やルール厳格化を中心としていたのとは対照的に、今回はルールの簡素化と、企業自身の実質的な取り組みを重視する方向への転換を図っている。
③「解釈指針もコンプライ・オア・エクスプレインの対象になる」という誤解
→ 誤り。遵守か説明かが求められる対象は、あくまで30の原則である。解釈指針は理解を深めるための参照枠組みであり、そこに書かれた手法をそのまま導入していなくても、原則の趣旨を満たしていれば原則遵守と判断できるとされている。
■本文
▼2015年の策定以来「最大級の転換点」
日本で初めてコーポレートガバナンス・コードが策定されたのは2015年であり、今回の2026年改訂は、それ以来の改訂の中でも最大級の転換点とされている。これまでの改訂の多くが、社外取締役の増員や情報開示項目の追加など「項目の追加」を中心としてきたのに対し、今回は構造そのものを見直す「実質化への回帰」を掲げている点が、質的に大きく異なる変化といえる。
▼「プリンシプルベース」の精神への回帰
今回の改訂は、コード策定時のプリンシプルベース(原則主義)の精神に立ち返るための「コードの実質化」を主な目的としている。細かいルールを積み重ねるルールベースのアプローチではなく、企業が自らの状況に応じて実質的にガバナンスを機能させることを重視する、原点回帰的な改訂といえる。
▼取締役会・事務局機能の強化という実務的な変化
改訂案では、取締役会の役割・責務として、成長投資等に向けた取組みの重要性が明記されている。また、独立社外取締役の実効性向上に向けて重要となる事項の記載や、取締役を支援する重要な役割を果たす事務局(コーポレートセクレタリー等)の機能強化を推進すべき旨も追記されており、実務レベルでのガバナンス強化を後押しする内容が盛り込まれている。
▼投資家にとっての意味
本サイトで紹介してきたNISA等を通じて株式投資を行う個人投資家にとって、上場企業のガバナンスの質は、長期的な企業価値、ひいては投資リターンに影響しうる重要な要素である。コーポレートガバナンス・コードの改訂は、直接投資家に義務を課すものではないが、投資先企業の経営の透明性・実効性を左右する制度的な枠組みとして、間接的に投資家の利益にも関わってくる。
▼上場企業の実務対応
上場企業にとっては、2027年7月末までのコーポレート・ガバナンス報告書提出期限に向けて、新しい2層+解釈指針という構造を踏まえた社内体制の見直しが求められる。特に、これまで補充原則で規定されていた事項が解釈指針に移行するなど、規定の位置づけが変わった項目については、実務担当者が正確に把握しておく必要がある。
■エビデンス評価
レベルA(金融庁・東京証券取引所の公式発表資料に基づく一次情報)
【カテゴリー】
金融・経済
【タグ】
コーポレートガバナンス・コード,金融庁,東京証券取引所,上場企業,企業統治


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