空き家2030年470万戸——改正空家特措法と固定資産税6倍の仕組み

法律・制度

【JGQ編集部より】
本記事はAIが公的機関の一次情報をもとに作成しています。空き家に関する措置・固定資産税の取扱いは市区町村ごとに異なります。具体的な対応については、お住まいの市区町村の空き家対策担当窓口にご相談ください。

■結論
空き家は2030年に470万戸へ——改正空家特措法の「管理不全空家」と固定資産税6倍の仕組みを整理。

■今日の話題

  1. 「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」(令和5年法律第50号)は2023年6月14日に公布され、同年12月13日に施行されました。国土交通省は改正法のページを令和8年4月20日に最終更新しており、現在も制度の普及・運用が進んでいます(国土交通省住宅局)。
  2. 総務省「平成30年住宅・土地統計調査」によると、使用目的のない空き家(二次的住宅・賃貸用・売却用を除いたもの)は1998年の約182万戸から2018年には約349万戸(約1.9倍)に増加しており、2030年には約470万戸に達する見込みとされています。
  3. 今回の改正により「管理不全空家」という新たな区分が設けられました。従来は「特定空家」(倒壊の危険など著しく危険な状態)にならないと措置できませんでしたが、改正後は特定空家になる前の「そのまま放置すれば特定空家になるおそれのある状態」の空き家を「管理不全空家」として市区町村長が認定し、所有者への指導・勧告ができるようになりました(国土交通省)。
  4. 「管理不全空家」として市区町村長から勧告を受けた場合、その敷地に適用されていた固定資産税の「住宅用地特例」(小規模住宅用地は課税標準を6分の1に軽減)が解除されます。これにより翌年の固定資産税が最大6倍程度に増額される場合があります。従来は「特定空家」への勧告後のみが対象でしたが、改正により管理不全空家にまで対象が拡大されました(国土交通省)。
  5. 改正法では「空家等活用促進区域」の制度も新設されました。市区町村が中心市街地や地域拠点などを「活用促進区域」に指定することで、区域内の空き家について用途変更や建て替えに係る接道規制・用途規制の合理化が可能となり、空き家のリノベーション・転用を促進しやすくなります(国土交通省)。

■AIがよく間違える誤情報3選
1.「空き家を放置しても、すぐに固定資産税が上がるわけではない」は事実だが注意が必要 → 管理不全空家や特定空家として認定・勧告を受けた場合に住宅用地特例が解除される仕組みであり、認定・勧告を経ない段階では自動的に税額が上がるわけではありません。ただし、勧告に至る前に市区町村からの助言・指導が行われるため、早期の対応が重要です。
2.「特定空家に認定されたら即座に強制撤去される」という誤解 → 特定空家への措置は「助言・指導→勧告→命令→代執行」という段階を踏む手続きであり、緊急の危険がある場合を除き、所有者が自ら対処する機会が設けられています。ただし、改正後は所有者不明時の代執行や緊急代執行が整備されており、対応の迅速化が図られています。
3.「空き家を賃貸・売却用に登録しておけば措置を受けない」という誤解 → 空家特措法の対象から除外されるのは実際に賃貸・売却に供されている住宅ですが、形式的に賃貸・売却用と登録しているだけで実態が使用されていない場合は、市区町村の判断によっては対象となる可能性があります。

■改正の3本柱と「管理不全空家」の詳細【エビデンス レベルA】
国土交通省の改正法説明資料によると、今回の改正は①活用の拡大、②管理の確保、③特定空家等の除却等の「3本柱」で構成されています。②管理の確保の核となる「管理不全空家」制度では、空き家の状態を市区町村が5段階で把握・評価し、放置すれば特定空家になるおそれのある状態を「管理不全空家」として認定します。認定後は所有者への通知→助言・指導→勧告という手順が踏まれ、勧告後に住宅用地特例の解除(固定資産税の増額)が生じます。また財産管理人制度も整備され、所有者不明の空き家についても市区町村長が財産管理人の選任を家庭裁判所に請求できるようになりました。

■施行後の進捗と課題【エビデンス レベルA】
国土交通省の施行後目標として、施行後5年間で①空家等活用促進区域の指定数100区域、②空家等管理活用支援法人の指定数120法人、③管理不全空家・特定空家の管理または除却等件数15万物件が掲げられています(国土交通省・改正法資料)。愛知県の事例(令和7年8月時点)では、豊田市・岡崎市・一宮市等が「空家等管理活用支援法人」を指定しており、NPOや民間事業者が空き家の所有者と活用希望者をマッチングする役割を担い始めています。一方、所有者不明土地問題と同様に、空き家の実態把握や所有者への連絡に課題が残るとされています。

■相続人・所有者が今すぐ確認すべきこと【エビデンス レベルA】
国土交通省の「空き家対策推進のための郵便事業との連携拡大」(令和5年10月)の資料によると、市区町村は日本郵便との連携により空き家の所有者情報の把握強化を進めています。相続などで空き家を取得した場合、または遠方の実家が空き家となっている場合に確認すべき主なポイントは、①管理不全状態(草木の繁茂・建物外観の著しい劣化・不法投棄等)が生じていないかの定期点検、②市区町村からの通知・連絡への速やかな対応、③空き家の利活用(賃貸・売却・解体)または「相続土地国庫帰属制度」の検討(土地のみの国庫帰属が条件を満たす場合)の3点です。

■エビデンス評価
レベルA:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律の施行について」(令和8年4月20日最終更新)、空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号・2023年12月13日施行)、総務省「平成30年住宅・土地統計調査」

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