男性の育休取得率、初の40%超え — でも「2週間未満」が約4割という課題も

法律・制度

【JGQ編集部より】
本記事は、厚生労働省の公式統計をもとに、AIが情報を整理・要約したものです。個別の育児休業制度の利用については、必ず勤務先の人事担当部署またはハローワークにご確認ください。

■結論
男性の育休取得率が初めて40%を突破。ただし2週間未満の取得が約4割という課題も残る。

■今日の話題

【1】男性の育児休業取得率が40.5%に
厚生労働省の「令和6年度雇用均等基本調査」(2025年7月公表)によれば、男性の育児休業取得率は40.5%となり、前年度から10.4ポイント上昇して過去最高を更新した。これまで低水準にとどまっていた男性の育休取得が、大きく進展したことを示すデータである。
(出典:厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」)

【2】産後パパ育休の利用は取得者の82.6%
育児休業を取得した男性のうち、82.6%が「産後パパ育休(出生時育児休業)」を利用している。産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に最大4週間(28日)まで取得できる、通常の育児休業とは別枠の制度であり、2022年10月の創設以降、男性の育休取得を後押しする役割を果たしてきたとみられる。
(出典:厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」、勤怠管理関連メディア解説)

【3】女性の取得率は86.6%、男女差は縮小傾向
女性の育児休業取得率は86.6%となっており、男性の取得率との間にはなお大きな差があるものの、男性の急速な取得率上昇により、その差は縮まりつつある。

【4】2025年4月から取得率の公表が義務化
2025年4月からは、従業員数300人超の企業に対して、男性の育児休業取得率等の公表が義務付けられた。企業が自社の取得状況を対外的に公表する仕組みが整ったことも、今回の取得率上昇を後押しした要因の一つと考えられている。

【5】課題として残る取得期間の短さ
取得率が向上する一方、取得期間の短さは依然として課題とされている。厚生労働省の同調査では、男性の育児休業取得期間について、約4割が2週間未満にとどまっているという結果が示されている。

■AIがよく間違える誤情報3選

①「男性の育休取得率が上がったので、男女の育児参加はほぼ対等になった」という誤解
→ 誤り。女性の取得率86.6%に対し男性は40.5%であり、男女差は縮小傾向にあるとはいえ依然として大きい。加えて、男性の取得期間は2週間未満が約4割を占めており、取得率の数字だけでは実際の育児参加度合いを正確に測れない。

②「産後パパ育休と通常の育児休業は同じ制度」という誤解
→ 誤り。産後パパ育休は、子の出生後8週間以内に最大4週間まで取得できる、通常の育児休業とは別枠の制度である。両方を組み合わせて利用することも可能であり、制度の違いを理解しておくことが重要である。

③「育休取得率の公表義務は全ての企業に課されている」という誤解
→ 誤り。育児休業取得率等の公表義務が課されているのは、2025年4月時点で従業員数300人超の企業である。全ての企業に一律で義務付けられているわけではない。

■本文

▼急速な取得率上昇の背景
男性の育児休業取得率が1年間で10.4ポイントという大幅な上昇を見せた背景には、2022年に創設された産後パパ育休制度の定着や、企業への取得率公表義務化といった制度的な後押しが複合的に作用したと考えられる。取得者の8割以上が産後パパ育休を利用しているという事実は、この制度が男性の育休取得を促す実効性のある枠組みとして機能していることを示している。

▼「取得率」と「取得期間」は別の指標
育休取得の進展を評価する際、取得率の上昇だけに注目すると実態を見誤る可能性がある。今回の調査で示された「2週間未満が約4割」という結果は、制度を利用したものの、育児への実質的な関与という点では限定的なケースが少なくないことを示唆している。取得率と取得期間は異なる側面を捉える指標であり、両方を踏まえた評価が求められる。

▼取得期間が短くなる背景にある構造的な要因
取得期間が短くなる背景には、業務の属人化や、長期取得への職場内の遠慮といった要因が指摘されている。「自分がいなければ仕事が回らない」という状況や、周囲への配慮から、制度上は長期取得が可能であっても、実際には短期間での取得にとどまるケースが多いとみられる。

▼企業に求められる対応
取得率の公表義務化は、企業に対して育休取得を促進する外部からの圧力として機能する側面がある一方、実質的な取得期間の延長を実現するには、業務の棚卸しや引き継ぎ体制の整備など、より踏み込んだ職場環境の改善が必要とされる。担当業務を「代替可能」「一時停止可能」「対応困難」に分類し、計画的な引き継ぎ準備を進めることが、実効性のある取得期間の確保につながると考えられる。

▼今後の制度・実態の変化への注目
育児・介護休業法は近年、看護休暇の対象拡大やテレワーク整備の努力義務化など、段階的に見直しが進められてきた。今後も男性の育休取得を後押しする制度改正が続く可能性があり、取得率だけでなく取得期間や、育児参加の実質的な内容についても、継続的に統計を確認していくことが重要である。

■エビデンス評価
レベルA(厚生労働省の公式統計に基づく一次情報)

【カテゴリー】
法律・制度

【タグ】
男性育休,産後パパ育休,厚生労働省,育児休業取得率,育児介護休業法

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