【JGQ編集部より】
本記事は、厚生労働省の公式資料をもとに、AIが情報を整理・要約したものです。個別の雇用制度の適用については、必ず勤務先の人事担当部署または厚生労働省公式サイトでご確認ください。
■結論
70歳までの就業確保、実施率わずか34.8%。政府は新目標「40%以上」を掲げ支援を強化。
■今日の話題
【1】2026年度から新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」を策定
厚生労働省は2026年3月31日、2026年度から2029年度までの4年間を対象期間とした、新たな「高年齢者等職業安定対策基本方針」を策定し、4月1日から適用した。旧方針の対象期間が2021年度から2025年度の5年間だったことを受け、新たな方針として策定されたものである。
(出典:労働政策研究・研修機構「70歳までの就業確保措置の実施率40%以上の達成をめざす。処遇改善を図る企業への助成措置の強化も」)
【2】70歳までの就業確保措置の実施率は34.8%にとどまる
新方針では、2029年(令和11年)までに、60〜64歳の就業率79.0%以上(2024年実績74.3%)、65〜69歳の就業率57.0%以上(2024年実績53.6%)、70歳までの就業確保措置の実施率40.0%以上(2025年6月1日現在実績34.8%)という3つの政策目標が掲げられた。
(出典:厚生労働省「新たな『高年齢者等職業安定対策基本方針』を策定しました」)
【3】65歳までは「義務」、70歳までは「努力義務」という違い
高年齢者雇用安定法では、65歳までの雇用確保措置(定年の引き上げ、継続雇用制度の導入、定年制の廃止のいずれか)が事業主の義務とされている一方、70歳までの就業確保措置は、令和3年4月の法改正により努力義務として導入された。65歳までと70歳までとで、法的な義務の強さが異なる点が制度上の大きな特徴である。
(出典:厚生労働省「高年齢者雇用対策」)
【4】2025年4月に経過措置が完全終了
2025年3月31日をもって、65歳までの継続雇用制度の対象者を労使協定で限定できる経過措置が終了した。これにより、2025年4月1日以降は、定年制の廃止・65歳までの定年引き上げ・希望者全員の65歳までの継続雇用制度導入のいずれかの措置を講じることが、全ての事業主に求められることになった。
(出典:厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正~『継続雇用制度』の対象者を労使協定で限定できる仕組みの廃止~」)
【5】企業への支援措置の強化も盛り込む
新方針では、70歳までの就業確保措置のさらなる拡大や、高齢期の処遇改善を図るための企業への支援措置の強化が盛り込まれている。企業は「70歳雇用推進プランナー」や「高年齢者雇用アドバイザー」による無料相談を利用でき、人事・労務管理制度、賃金制度、就業規則の改正などについて専門的な助言を受けられる。
(出典:厚生労働省「高年齢者雇用対策」)
■AIがよく間違える誤情報3選
①「70歳までの雇用は既に企業の義務になっている」という誤解
→ 誤り。70歳までの就業確保措置はあくまで「努力義務」であり、65歳までの雇用確保措置のような法的な「義務」ではない。この違いを理解しないまま「70歳定年が義務化された」と誤解しているケースが見られる。
②「65歳までの雇用確保措置は、まだ経過措置の途中にある」という誤解
→ 誤り。労使協定により継続雇用制度の対象者を限定できる経過措置は2025年3月31日をもって終了しており、2025年4月1日以降は、希望者全員を65歳まで継続雇用する等の措置が全面的に義務化されている。
③「70歳までの就業確保措置は、必ず雇用契約の形で提供しなければならない」という誤解
→ 誤り。70歳までの就業確保措置には、雇用によらない「創業支援等措置」(業務委託契約の締結や社会貢献事業への従事)という選択肢も含まれている。企業は複数の選択肢の中から、自社の実情に応じた措置を選ぶことができる。
■本文
▼段階的に引き上げられてきた高齢者雇用の枠組み
高年齢者雇用安定法は、平成25年4月の65歳までの雇用確保措置の義務化、令和3年4月の70歳までの就業確保措置の努力義務化と、段階的にその対象年齢を引き上げてきた経緯がある。少子高齢化と人口減少が進む中、働く意欲のある高齢者の能力を活かすことが、経済社会の活力維持にとって重要な課題と位置づけられている。
▼「実施率34.8%」が示す実態
70歳までの就業確保措置の実施率が34.8%にとどまっているという現状は、多くの企業にとって、努力義務にとどまる措置への対応が道半ばであることを示している。65歳までの義務化への対応は進んでいる一方、その先の70歳までの取り組みには、企業ごとの体力や業種の特性によって対応にばらつきがあると考えられる。
▼「40%以上」という新目標が持つ意味
新方針が掲げる「70歳までの就業確保措置の実施率40.0%以上」という目標は、現状の34.8%から見れば、着実な引き上げを目指すものである。政府はこの目標達成に向け、単に企業に努力義務を課すだけでなく、処遇改善を図る企業への助成措置の強化など、実効性を高めるための支援策を並行して進めていく方針を示している。
▼就職氷河期世代の高齢化という新たな視点
新方針の背景には、今後、就職氷河期世代の多くが高齢期を迎えるという人口構造の変化がある。将来を見据えた支援に取り組む必要性が新方針の中でも示されており、高齢期の働き方の選択肢を整備することは、より幅広い世代の将来的な安定にもつながる課題として位置づけられている。
▼企業が活用できる相談・助成制度
70歳までの就業確保措置の導入を検討する企業は、「70歳雇用推進プランナー」や「高年齢者雇用アドバイザー」による無料相談を活用できる。人事・労務管理制度や賃金制度の見直し、就業規則の改正といった実務的な課題について、専門家からの助言を受けながら制度設計を進めることができる。
■エビデンス評価
レベルA(厚生労働省の公式資料に基づく一次情報)
【カテゴリー】
法律・制度
【タグ】
高年齢者雇用安定法,70歳就業確保,厚生労働省,高齢者雇用,努力義務


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